闘牛 in Madrid

  • 2008/09/01(月) 09:42:40

せっかくスペインに来たし、マドリッド最後の夜がちょうど日曜日だったこともあり、闘牛を見に行くことにしました。

ちなみに私の事前知識は、闘牛士が赤い布を使って牛を興奮させ、突進してきたところをぎりぎりのところでひらりとかわす、「オレ!」という掛け声・・・恥ずかしながらこの程度。




夜7時開始。

でも、まだまだ夏の強い日差しががんがん照りつけ、奮発して日陰席に陣取った私達も暑いと感じるほど。

闘牛場はもちろん歴史ある建物なんだけど、中に入るとちょっと野球場のような雰囲気。

私達もエスパニョーラたちにならって、どでかい生ビールを購入し、スポーツ観戦気分だった。

「がちゃん」という音と共に牛が登場。




暗い檻の中から急に明るく広いところに出てきた牛は、初めは何がなんだか理解できていないように見えた。

小走りしながら辺りをうかがう。


そんな牛を、表がショッキングピンク、裏が黄色という、イメージとは違うかなりポップな感じの布を、若そうな闘牛士が見せ威嚇する。




それを見た牛は、初めはゆっくりと、そしてだんだん加速して突進。

やっぱり牛って足速っっ!いよいよ始まるのね〜・・・

と思ったら、若い闘牛士は走って壁の後ろに隠れた。




ん?この人は闘わないのか。

そんな場面が何度か続く。

若い闘牛士は、一人ではなく3人がかりくらいでやる。

この人たちは、興奮させる係か。

牛、でかいな〜。


のん気に見ていたらラッパが鳴り、体に大きなプロテクターを付け、目隠しをした馬にまたがったおじさん登場。

その手には大きな槍が握られている。



まさか・・・ねぇ。



そのまさかが起こった。








若い闘牛士が興奮させたところを、槍で一突き。

当然、牛は馬に突進。

またここで一突き。


どういうこと?
どうして刺す必要がある??


刺している時間が異様に長い。
ぐりぐりと奥深く突き刺している。


興奮し、必死で闘おうとする牛を囲む闘牛士の持つ布の色が、急にひどい色に見えてきた。

自分は防御しながら、馬の背中から躊躇することなく槍をふるうおじさんの少し太った体が急に醜く見えてきた。


涙が出てきた。


何、これ。ひどい。


何にも考えず「スペインといえば闘牛」と観光気分できた私。
牛が殺されるのも何となくわかっていた。

動物愛護とか、かわいそうとかそんなことを言うつもりもない。

でも、もう完全に牛を応援していた。

がんばれ、そんな卑怯なやり方に負けるな。

涙が止まらなかった。


闘牛って牛をなぶり殺しにすることなのか。




そう思った私はバカだった。あまりにも知識が無さすぎた。
牛にも闘牛士にも失礼だった。

若い闘牛士と馬にまたがったおじさんが退場した後、メインの闘牛士登場。

本当の闘いはこれからだった。







突進する牛に正面から突っ込み槍を刺す。






一歩間違えれば、自分の命も危険な中で、華麗な身のこなし。


観客に魅せる美しい動き。






刺されても刺されても、勢いを失うことなく突進し続ける牛。


闘いの中で、何度か闘牛士が牛に倒され下敷きになるという緊迫した場面も。


観客の何人かは、見ることが出来ず目を背けていた。






闘牛士と牛の戦いは続き、牛の勢いがなくなり始めたところで、最後に、刀で急所を一突き、止めを刺し終了。


牛は、がくりと膝から崩れ落ちる。


観客の大歓声の中、流血した闘牛士はさっそうと退場した。






挨拶に出てきた闘牛士。額のキズを縫った後が痛々しい。




「闘牛」は、単なるショーではなく、命と命のぶつかり合いでした。

観てよかった。

世界には、知っているつもりになっていて、本当は知らないことがまだまだたくさんある。



rie

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